NotebookLMで議事録を作るには、利用許可のある会議音声や文字起こしをソースとして追加し、決定事項・担当者・期限・保留事項を分けて整理します。重要なのは、読みやすい要約を作ることだけでなく、発言の根拠を確認し、未決定の内容を決定事項に変えないことです。
この記事では、会議前の準備から資料の取り込み、議事録用プロンプト、確認、共有までを実務の順序で紹介します。会話例は編集部が作成した架空の例です。2026年9月15日に確認したGoogle公式ヘルプでは「Gemini Notebook」の名称が使われていますが、本記事では検索時に使われる「NotebookLM」の名称も用います。
NotebookLMでできる議事録作成と、できないと考えるべきこと
NotebookLMは、取り込んだ資料を使って論点を整理し、質問への回答やレポートを作る用途に利用できます。Googleのソース追加に関する公式ヘルプでは、音声ファイルの取り込みと文字起こしが案内されています。会議の音声を資料化し、議事録の下案を作る流れを設計できます。
ただし、音声を取り込めることと、あらゆる会議を自動録音・正確に話者分離・そのまま承認済み議事録として配布できることは同じではありません。録音の準備、参加者への説明、誤認識の修正、最終承認は別の工程として扱ってください。
| 工程 | NotebookLMを使う場面 | 人が確認すること |
|---|---|---|
| 会議前 | 議題や前回の宿題を整理 | 録音・AI入力の許可と対象資料 |
| 取り込み | 音声や文字起こしをソース化 | 欠落、聞き取りにくい箇所、資料の版 |
| 下案作成 | 議題ごとに要点を整理 | 決定と提案の区別 |
| タスク抽出 | 担当・期限・作業を表にする | 原文にない担当や日付の補完 |
| 共有 | 保存した文書を配布 | 共有先・権限・承認状態 |
| 次回会議 | 未完了項目を確認 | 実際の進捗と完了の証拠 |
基本操作から確認したい場合は、資料の扱いも含めたGeminiとノート型AIの業務リサーチも参考になります。本記事では、操作機能の網羅よりも、議事録を仕事で使える状態にする工程を優先します。
文字起こし・議事録・音声解説の違い
文字起こしは発言、議事録は合意と行動を残す
文字起こしは発言内容を文字にした記録です。議事録は、その記録から会議の目的、議題、決定、保留、次の行動を整理した文書です。「全員が何を話したか」と「何を実行することになったか」は同じではありません。
たとえば「来週公開できればよいですね」という発言を、「来週公開することが決定」と書き換えると意味が変わります。「予算は20万円以内を検討」と「20万円の支出を承認」も別です。文章を短くするときほど、条件や未確定であることを落とさないようにします。
音声解説は会議の録音をそのまま再生する機能ではない
Googleの音声解説に関する公式説明では、ソースの内容をAIが説明する生成物として案内されています。会議参加者の実際の声や、そのままの発言記録と同じものではありません。聞きやすい解説ができても、それを証拠として「この人がこう発言した」と扱わないでください。
会議後の振り返りに音声解説を利用する場合も、正式な決定事項は承認済み議事録へ戻って確認します。生成物に誤りが含まれる可能性はあるため、原音、文字起こし、議事録、音声解説をファイル名や保存場所で区別しておくと混乱を減らせます。
会議前に決める録音・情報管理・議事録の形式
録音とAIへの入力を同じ許可として扱わない
録音してよい会議でも、そのデータを外部サービスへ入力してよいとは限りません。利用目的、サービス、保存先、共有相手、保存期間を組織のルールに沿って確認します。顧客や外部参加者がいる場合は、説明と必要な承認を事前に行ってください。
会議が始まってから同意のない人の発言まで取り込む運用は避けます。録音できない部分は別にメモを取り、AI処理の対象から外すなど、参加条件に合わせた方法を決めます。個別の法的判断はこの記事では行わず、契約や社内の担当者へ確認してください。
目的によって議事録の粒度を変える
営業会議では次のアクション、開発会議では仕様と判断理由、顧客定例では合意事項と双方の宿題が重要になります。すべての会議を同じ「三行要約」にすると、必要な情報が消える場合があります。会議ごとに、必ず残す項目を先に決めてください。
| 会議の種類 | 必ず残す情報 | 避けたい要約 |
|---|---|---|
| 営業・案件会議 | 案件、課題、担当、次の接点 | 感触がよかった、で終わる |
| マーケティング定例 | 対象期間、指標、仮説、実施事項 | 数字だけを期間なしで並べる |
| 顧客定例 | 合意、未承認、双方の宿題 | 提案を承認事項として扱う |
| 制作・開発 | 仕様、判断理由、変更の範囲 | 結論だけで前提を消す |
| 経営会議 | 決裁事項、条件、責任者 | 検討中の数字を確定扱いする |
ファイル名と会議IDを揃える
「会議録音1」「最新議事録」だけでは、後からどの会議の資料か分かりにくくなります。会議日、会議名、対象案件、版を付けます。日付は録音日とアップロード日が違う場合もあるので、元の会議日時を記録してください。
例として「2026-09-15_広告定例_音声原本」「2026-09-15_広告定例_議事録v1未承認」のように区別します。これは命名例であり、実在の会議記録ではありません。承認後に「確定版」へ変える場合も、過去の版をどう保管するかを決めておくと差分を確認できます。
NotebookLMで議事録を作る手順
1.会議単位または案件単位でノートブックを用意する
最初は、一つの会議の資料だけで試すと確認が簡単です。複数回の定例をまとめる場合は、どの会議を今回の対象にするかを明記します。前回の決定を今回の決定として出さないために、ソースの選択と会議日を揃えてください。
新規ノートブックの作成と共有の基本は、Google公式のノートブック作成ガイドで確認できます。仕事・学校のアカウントでは利用条件が異なる場合があるため、個人アカウントの画面だけを基準に運用を決めないようにします。
2.音声・文字起こし・議題資料を追加する
利用可能な音声ファイル、または既に作成した文字起こしを追加します。録音アプリや会議システムからの出力形式が、現在のNotebookLMの対応範囲に合っているかを確認してください。音声の取り込みが終わっても、全編が正しく文字になったとは限りません。
冒頭、中盤、終盤からいくつかの箇所を確認し、会議の終了部分が欠けていないか点検します。参加者一覧や議題資料は補助になりますが、資料の予定を実際の発言や合意として扱わないように、「議題資料」と「会議記録」を区別して名前を付けます。
3.先に誤認識と不足を確認する
いきなり完成議事録を求める前に、固有名詞、専門用語、金額、日付、否定表現など、誤ると影響が大きい箇所を確認します。話者が不明な場合は、無理に実名を割り当てず「話者不明」と残します。内容を知っている人の推測も、原音で確認した事実と分けてください。
今回の会議記録について、議事録作成前の確認事項を抽出してください。
対象は人名、会社名、製品名、金額、日付、否定・条件付きの発言です。
曖昧な箇所は推測で直さず、原音または担当者への確認が必要と記載。
表の列は、対象箇所・読み取れた内容・懸念点・確認方法としてください。
この依頼で問題が出なかったとしても、誤認識がゼロと証明できるわけではありません。重要な決定に関わる箇所は、別途人が原音や承認記録と照合します。議事録の品質は、AIが自信を持って答えたかではなく、その確認ができるかで判断します。
4.議事録の下案を作る
対象ソースと出力形式を明確にし、発言順の羅列ではなく議題ごとに整理します。Googleのチャットと引用の公式説明を踏まえ、根拠の引用を確認しながら進めます。引用が付いていても、その箇所が結論を支えているかは読む必要があります。
選択した今回の会議記録だけを根拠に、議事録の下案を作成してください。
構成は、会議概要/議題別の要点/決定事項/保留事項/次の行動。
決定事項は、明確な合意または承認が確認できるものだけに限定します。
提案、希望、検討中の案は決定と分けてください。
担当者と期限が記録にない場合は「未定」とし、補完しないでください。
重要な項目には、確認できる根拠の引用を付けてください。
5.担当・期限・条件を照合する
下案ができたら、「誰が」「いつまでに」「何を」「どの条件で」を確認します。曜日だけの期限や「来週」のような相対表現は、会議日との関係を確認し、解釈が曖昧なら具体的な日付を担当者へ確認してください。
AIに時刻やページ番号を付けてもらった場合も、その位置が実際に一致するか確認します。ソースに存在しないタイムスタンプを生成させないでください。参照先がない項目は「根拠未確認」として残し、正式な議事録へ移す前に解消します。
6.承認してから共有する
下案は下案として保存し、会議の責任者や該当する担当者が確認した後で共有します。全参加者が閲覧できる場所へ置く必要があるのか、一部の関係者だけに配布するのかを決めてください。社外向けの議事録では、内部の評価や未承認の価格案をそのまま残さないようにします。
Googleの作成ガイドでは、生成したレポートなどをGoogleドキュメント等へエクスポートする方法も案内されています。ただし、出力先で編集した内容や権限が元のノートブックと自動的に一致すると考えないでください。書き出し後も、共有設定と最終版の保存先を確認します。
架空の会議例で見る「提案」と「決定」の整理
以下は説明用に作った短い会話です。実際の顧客会議や魚見幸司の検証データではありません。同じ素材から何を決定事項にし、何を保留するかを示します。
担当A:広告文を二案試したいです。予算は今の枠内を考えています。
担当B:二案の制作を進めましょう。配信開始は法務確認後です。
担当A:初稿は9月18日までに私が用意します。
担当C:配信日は来週を希望しますが、審査次第なので未定です。
担当B:結果はクリック数だけでなく、問い合わせの質も見ましょう。
| 区分 | 議事録に残す内容 | 根拠と注意 |
|---|---|---|
| 決定 | 広告文二案の制作を進める | 制作への合意がある |
| 担当・期限 | 担当Aが9月18日までに初稿作成 | 本人の発言にある |
| 条件 | 配信は法務確認後 | 条件を省略しない |
| 保留 | 配信開始日は未定 | 希望日を確定日にしない |
| 検討事項 | 問い合わせの質も評価する | 具体的な指標・担当は未定 |
この例から「来週に広告配信を開始」「予算が正式承認された」「問い合わせの評価担当はB」と書くのは、会話にない補完です。自然な文章でも、合意範囲を広げていないかを見る必要があります。
マーケティング会議では、指標名の省略にも注意します。表示回数、クリック数、セッション、ユーザー数、問い合わせ件数は別の指標です。前回比と前年同月比、広告経由と全流入、速報値と確定値の違いを残してください。これらを揃えないと、次回会議で同じ数字を再確認する負担が増えます。
会議別に使える追加プロンプト
マーケティング定例:数字と施策の対応を残す
会議記録に出てきた数値を、指標名・対象期間・集計範囲・比較対象の表にしてください。
数値と施策の因果関係が確認できない場合は、同時期の観測として区別します。
次の施策は、仮説・実施担当・期限・確認する指標・停止条件で整理してください。
記録にない項目は未定としてください。
数字が増えた後に施策を並べるだけでは、その施策が原因だった証明にはなりません。検索とAI引用の実測をまとめた当メディアの記事を扱う際も、計測条件を付けて読む必要があります。本記事のNotebookLM議事録作成による成果として、その数値を転用するものではありません。
顧客定例:双方の宿題と承認待ちを分ける
議事録の次の行動を、自社の宿題・顧客側の宿題・承認待ちの3つに分けてください。
依頼された事項と、実行が承認された事項を区別します。
金額・公開日・仕様変更について、条件付きの発言は条件を残してください。
最後に、次回までに確認すべき未決事項を示してください。
顧客向け文書では、社内の推測や評価が混ざっていないかも確認します。会議資料にある内部メモをそのまま出力するのではなく、配布対象に合わせて人が編集します。AIに「社外向け」と書くだけで、機密情報の除外が完全になるわけではありません。
次回会議:前回から何が進んだかを整理する
前回の承認済み議事録と、今回の進捗記録を比較してください。
前回のタスクを、完了が確認できる/継続/保留/情報不足に分類します。
完了の判定には根拠を付け、担当者の希望や予定だけでは完了にしないでください。
今回の会議で判断が必要な事項を先頭にまとめてください。
前回と今回のソースを同時に使う場合は、会議日と版を指定します。前回の仮説が今回の事実として再登場していないか、タスクの期限が勝手に更新されていないかを確認すると、継続会議の記録として使いやすくなります。
音声を読み込めない・議事録の精度が低い場合
音声ファイルは形式・内容・録音品質を点検する
取り込みが失敗する場合は、対応形式と容量、ファイルが手元で再生できるかを確認します。音声が極端に小さい、複数人が同時に話す、無音が長いなどの場合、取り込み後の文字も確認が必要です。音量調整や分割を行う場合は原本を残し、編集した箇所を記録してください。
現在の上限はNotebookLMの利用枠に関する公式情報で確認します。無料版で試せる範囲があっても、長時間会議を何本でも無制限に処理できると考えないでください。実際のファイルで試す前に、共有可能な短いサンプルで確認するのが安全です。
話者・数字・否定表現は重点的に見る
話者が違えば、同じ発言でも承認の意味が変わります。担当者が提案したのか、決裁者が承認したのかを取り違えないようにします。正確な話者識別ができないときは、本人や会議責任者へ確認してから確定します。
「実施しない」「問題がなければ実施」「実施を検討」は違う状態です。要約が短くなるほど否定や条件が消えていないか注意してください。数値は単位と併せて確認し、10万円と100万円、月額と年額など、仕事への影響が大きい誤りを優先します。
専用のAI議事録ツールと使い分ける基準
会議に参加して自動記録する機能、リアルタイム字幕、話者の管理、社内システムとの連携が必要なら、NotebookLMだけで要件を満たすと決めず、専用ツールも比較します。一方、手元の会議記録と提案書を横断して整理したい場合は、資料を使って問い直す運用が検討対象になります。
| 必要なこと | 選定時に確認する項目 | 評価の方法 |
|---|---|---|
| 会議中の自動記録 | 対応する会議サービス・参加方式 | 自社環境のテスト会議 |
| 話者管理 | 識別と修正のしやすさ | 複数人の録音で確認 |
| 会議後の資料分析 | 複数資料・引用・比較 | 議事録と提案書を照合 |
| 組織管理 | 契約、権限、保存・削除 | 情報システム担当と確認 |
| 継続運用 | 総作業時間・修正負担 | 録音から配布まで測る |
ツール名だけの比較ではなく、会議の種類と管理要件を先に整理してください。AI議事録ツールの比較やGeminiで議事録を作る業務フローも、それぞれの方式を比べる参考になります。
導入効果は、生成時間ではなく「承認して配れるまで」で測る
議事録の下案が速く出ても、数字や担当の修正に時間がかかれば、全体では効率化できていないかもしれません。録音準備、取り込み、生成、原文照合、修正、共有までを含めて測ります。同じ種類の会議で比較し、長さや人数の違いも記録してください。
計測用の項目は、総作業時間、重要な修正件数、未確認事項数、配布までの時間、配布後の訂正件数などです。単に「AI利用前後で半分になった」と書くのではなく、対象件数や確認者を残します。ここで紹介するのは測り方であり、当メディアで半減を実証したという主張ではありません。
一人運用でも、議事録を読む人が翌日動けるかを基準にします。「資料を改善する」ではなく、何の資料を、誰が、いつまでに、何をもって完了とするかが必要です。AIで下案を作る工程と、人が意思決定を確かめる工程を分けることで、速さと正確さを同時に点検できます。
共有先に合わせて議事録を編集する具体例
社内版と顧客向け版は、同じ文章をそのまま使わない
社内の振り返りには、提案の改善点、体制上の課題、未確定の見込みなどが含まれることがあります。顧客向け議事録では、双方が共有すべき合意事項と宿題を明確にする必要があります。文体だけ丁寧に変えても、配布対象に合う内容になったとは限りません。
たとえば社内メモの「見積もり条件を再検討」は、顧客と合意した金額ではありません。顧客向けの文書に載せる場合は、正式に伝えるべき確認事項として担当者が表現を判断します。AIが顧客の意図や社内の営業判断を推測して書き加えないようにしてください。
承認済みの会議記録から、顧客へ共有する下案を作ってください。
含めるのは、双方の合意事項、未決事項、双方の宿題、次回の確認内容です。
社内の評価、未承認の価格案、他顧客の情報は本文へ混ぜないでください。
ただし、除外に判断が必要な項目は黙って削らず、確認事項として別に列挙します。
文書の冒頭に「確認用下案」と記載してください。
このプロンプトだけで機密情報の除外を保証はできません。元資料の共有範囲と出力内容を人が確認します。重要な条件を「社内情報だから」と削ってしまうと、顧客との合意が誤って伝わる場合もあるため、残すか消すかの判断が必要な箇所は別枠で確認してください。
欠席者向けは、背景と決定の理由を補う
参加者には通じる「前回の件」「例の案」でも、欠席者には意味が分かりません。欠席者向けには、用語の対象や判断の背景を、資料から確認できる範囲で補います。会議で話していない理由を新しく作るのではなく、必要な補助資料を根拠として示す方法です。
読む順番は、何が決まったか、何が変わったか、自分に関係する行動、背景資料の順が考えられます。全発言を詳しく載せるより、欠席者が仕事を再開するための情報を整理することが目的です。誤読されやすい略語は、元資料で正式名称を確認します。
経営・重要会議は、短さより決裁条件を残す
決裁に関わる会議では、金額、上限、適用期間、条件、例外、権限を持つ承認者を残します。「予算を承認」と一行にしても、何の予算をどの条件で承認したのかが分からなければ、実務の根拠として使いにくくなります。
一方、原音にない承認者や条件をAIが補うことは避けます。承認が会議後のメールで行われた場合は、会議で承認されたように書かず、別の承認記録として日付と根拠を残してください。会議記録とその後の意思決定を区別することが重要です。
議事録の品質を保つ、担当者向けの監査項目
重要度の高い誤りから確認する
誤字の修正だけに時間を使うと、決定事項の取り違えを見逃すことがあります。まず、決定と提案、担当者、期限、金額、条件付きの発言を確認し、その後で表記や読みやすさを整えます。確認の順番を決めることで、限られた時間でも重要な箇所を優先できます。
| 優先度 | 確認する項目 | 問題があった場合 |
|---|---|---|
| 高 | 決定・承認の有無 | 配布を止め、責任者へ確認 |
| 高 | 金額・期限・担当者 | 原音または正式な記録と照合 |
| 高 | 機密情報・共有範囲 | 配布先と記載内容を再確認 |
| 中 | 根拠の引用・対象会議 | 誤ったソースを修正 |
| 中 | 保留事項・条件の欠落 | 条件と確認先を追記 |
| 低 | 表記の揺れ・冗長な文章 | 意味を変えず編集 |
優先度が低い項目を無視してよいという意味ではありません。配布の可否に直結する項目から確認するための順序です。誤字でも人名や金額の一部なら重大な誤りになり得るため、見た目の小さな違いかどうかではなく、仕事への影響を見て判断してください。
AIが出した根拠を、確認済みとして再利用しない
引用が付いた議事録を次回のソースにすると、誤りが繰り返し使われる可能性があります。最初の下案で根拠を確認していない箇所は、その後の会議でも未確認のままです。前回の資料に載っていることを、事実確認済みの証明として扱わないようにします。
次回のノートブックへ追加するのは、原則として承認済みの議事録と、必要な原資料です。下案も残す場合は、未承認と明示して対象を区別してください。修正後の議事録には版と修正内容を残し、以前の配布先へ訂正が必要かも確認します。
タスクの完了は、議事録上の予定ではなく結果で判断する
「9月18日に提出予定」と記録されたことは、提出が完了した証拠ではありません。次回の進捗整理では、提出物、確認済みの連絡、担当者の報告など、実際の結果を基準にします。期限を過ぎているから完了、話題に出なかったから完了、とAIに推測させないでください。
未完了のタスクは、遅れの理由、次の期限、判断が必要な条件を確認します。元の期限を黙って上書きすると遅延が見えなくなるため、初回期限と更新後の期限を分ける方法もあります。議事録を会議の記録から行動管理へつなげるには、この確認が重要です。
運用を引き継ぐために、プロンプト以外も残す
同じプロンプトを渡すだけでは、別の担当者が同じ品質の議事録を作れるとは限りません。対象資料の選び方、会議の区分、固有名詞の確認先、承認者、共有ルール、保存先を一緒に残します。手順が書かれていても、担当者がアクセス権を持っていなければ再現できません。
引き継ぎ時には、機密を含まない短い記録で一度作業を通します。原音から下案、照合、承認、共有まで進め、つまずいた箇所を手順へ反映してください。AIの操作を覚えたことと、組織の議事録運用を引き継げたことを分けて確認します。
運用が定着してからも、定期的に重要な議事録を抽出して点検します。数字の誤り、未承認事項の混在、共有範囲の過不足、訂正の伝達漏れなどを見ます。修正件数が増えている場合は、プロンプトだけでなく、録音品質や会議での決め方自体も改善対象です。
よくある質問
NotebookLMで会議を自動録音できますか?
この記事で紹介するのは、利用許可のある音声や文字起こしを取り込む方法です。会議サービスへの自動参加・録音を当然の機能として前提にしていません。録音方法と対応機能は別に確認してください。
音声解説を議事録の代わりに配れますか?
正式な記録の代わりと決めない方がよいでしょう。音声解説はAIが作る説明であり、参加者の原音や合意の記録そのものではありません。決定事項は承認済みの文書で確認します。
話者名や期限を自動で補ってもらえますか?
原音や記録にない情報は、未定・不明として残してください。推測で割り当てると、責任者や期限を誤って伝える原因になります。必要な箇所は本人へ確認します。
無料版でも議事録作成を試せますか?
利用条件を満たし、対応するソースと利用枠の範囲内なら試すことができます。長さや容量、回数の条件は現在の公式情報とアカウント画面を確認してください。
顧客との会議音声をそのまま入れてよいですか?
録音の許可だけで判断せず、AIサービスへの入力、保存、共有の条件を確認してください。契約や組織のルールに従い、必要なら匿名化した短い例で先に検証します。
複数回の会議を一つのノートブックにまとめてもよいですか?
案件単位で整理する方法はありますが、会議日と資料の版を明確にしてください。今回の議事録を作る際は対象ソースを指定し、過去の決定や期限が混ざっていないか確認します。
まとめ:議事録は「読みやすい要約」より「次に動ける記録」にする
NotebookLMを議事録に活用する際は、音声や資料の取り込み、下案の生成、根拠の確認、承認、共有を分けて進めます。決定と提案を区別し、担当者・期限・条件を勝手に補わないことが実務上の要点です。
最初は共有可能な短い会議記録で試し、原音と照合したときの修正箇所を残してください。生成の速さだけでなく、正しく承認して配れるまでの時間と品質を見れば、自分たちの会議に合う使い方を判断しやすくなります。
情報確認日:2026年9月15日。機能・利用条件は変更される場合があります。本文のプロンプトや会話例は、特に明記したものを除き編集部による設計例であり、実測による改善保証ではありません。

監修者プロフィール
魚見幸司
生まれ(32歳)
メディア運営:魚見幸司
SEO、Web広告、SNS・LINE運用、LP制作・改善、アクセス解析、コンテンツマーケティング、生成AI導入を横断するデジタルマーケティングの専門家。広告代理店で最年少マーケティング事業部長を務め、グローバルマーケティング会社のCMOを経験しています。
成果指標から施策を逆算し、小規模検証から標準化へ進める方法と、人の確認を残した半自動化を重視。SEO・広告・SNS・LP・問い合わせを分断せず、事業成果までつなげる実務検証を行っています。
編集方針:公式情報と設計例を区別し、実行していない例を実測結果として扱わないことを重視しています。 プロフィールと専門分野を見る

